「よかったらどうぞ。」
となりに付き添っていた5才の娘にお菓子をそっと差し出してくれました。
気配り上手で、優しい笑顔と落ち着いた雰囲気が魅力的な阪上さん。トヨノノレポーターでもあり、豊能町役場の職員でもあります。プライベートでも豊能町へ関わろうとする意欲はどこからくるのでしょうか。阪上さんにお話を伺いました。
居心地の良さが魅力的な職場環境
阪上さんは中学生の頃まで箕面市に住んでおられたそうですが、お父さまのご意向で緑や山を求めて豊能町へ移住。それから20年程豊能町で居住されました。その後、結婚を機に現在は宝塚市にお住まいです。
豊能町在住の頃、家から職場への距離が近いことを魅力に感じ豊能町役場へ就職した阪上さんでしたが、宝塚市からとなるとかなり職場が遠くなります。
ー家から職場が遠くなってしまいましたが、転職は考えなかったのですか?
そうですね。子どもが生まれて、育児休業が取れるというのが魅力で。あとはやっぱり慣れ親しんだ職場を離れたくないという気持ちもあって、転職を考えることはしなかったんです。
ワーキングマザーにとって、出産前と同じ職場で働くというのは、たとえ少し距離が遠くなったとしても安心なのかもしれません。
謙虚な姿勢で日々勉強。それがお客様の笑顔に繋がっていく
結婚・出産を経て、子育てをしながら役場の仕事をずっと続けてきた阪上さん。今まで福祉課や教育委員会など様々な部署を担当。現在は吉川支所で窓口担当をしています。
ー今までいろんな部署を担当されてきた中で、どの部署が一番自分にあっていると感じられましたか?
数ある役場の仕事の中でも、今担当している吉川支所の窓口業務が一番好きですね。毎日いろんな人が来庁するので、一人一人違ったコミュニケーションがとれることが楽しいです。
ーそうなんですね。確かに一番お客様との距離が近い部署なのかも。その中でもやりがいを感じる瞬間はどんなときですか?
やっぱり「ありがとう」と言ってもらえたときにやりがいを感じますね。最近ではマイナンバーカードの質問をされることが多いんですけど、わかりやすく説明して納得して帰られる姿を見ると嬉しいですね。なので普段から「お客様が案内してほしいことは何なのか」を考えて下調べをすることを欠かさないようにしています。
そう言って「日々勉強ですね」と謙虚に笑う姿が印象的でした。お客様に喜ばれるような丁寧な対応ができるのは、積み重ねた努力があるからこそなのかもしれません。
海の美しさがわたしの世界を広げてくれた
仕事でコツコツと下調べを欠かさないという努力家の阪上さん。プライベートでは水泳が得意とのこと。元々海が好きだったそうですが、友人に水中ダイビングに誘われた際に水中で写真を撮り始めたそうです。海の中で撮る写真は陸上写真とは違った美しさがあり、水中写真の魅力にどっぷりとハマっていったとか。
その後、写真を撮るためにマレーシアまで足を運びます。
ーどうしてマレーシアまで?
熱帯地域の魚は彩りが豊かなんですよ。せっかく写真を撮るならきれいな魚が撮りたいじゃないですか。そしたら海外に行くしかないなって。
今まで優しいトーンで話をされていた阪上さんも、少しずつ前のめりになっていくのがわかります。
ーすごい!きれいな魚が撮りたいがために、海外まで行ったんですね!マレーシア以外でも行きたい国はありますか?
たくさんありますね!(笑)
せっかく海外へ写真を撮りに行くなら、どうせなら英語も話せるようになりたいと思うようになったんですよ。
ー写真だけでなく次は英語も……!水中ダイビングをきっかけにどんどん世界が広がっていったのですね。
実は、趣味の写真を活かしたいとトヨノノレポーターに応募したんです。まだ何も役に立ててないですけど……。
私には特技がないと控えめにお話される一方で、「仕事で外国人のお客様が来られたときに英語で役に立ちたい!」と意気込まれています。
穏やかな印象の阪上さんでしたが、仕事もプライベートも常に向上心を持って突き進む力強さを感じました。