今回お話を伺ったのは「結暮舎(ゆうぼうしゃ)」というチーム名で豊能町の町づくりに取り組んでいる岸上勝彦さん。
高槻で建築業を営む傍ら、豊能町吉川地区に暮らす祖母の家や畑を拠点に活動しています。
プロジェクトのきっかけは、おばあさまの家に来て、妙見口周辺を歩いていた時、この町は景色が良く、古民家などの風情もあるので、吉川地区を活性するための企画が沢山考えられたこと。
プロジェクトは約1年前、おばあさまが所有する畑を貸し出す「レンタル畑」からスタート。ほかに苔リウム、竹灯籠作りや芋ほりの体験、餅つきといったイベントを実施しています。活動を始めた当初、おばあさまからは「昔は外から人がくることで経済が活性して欲しいと思っていたけれど、歳を取った今は静かに暮らしたい」と言われてしまったそう。ただ、吉川地区では人口の6割が60歳以上となり、ここに暮らす人だけに協力を求めるのは難しい面もあります。「だからこそ、町内外の沢山の人に賛同してもらえるプロジェクトにしていきたい」と岸上さん。イベントの開催場所や呼びかけの手段など、まだまだ課題も沢山あると話してくれました。
私は、歴史のある吉川地区の横に新興住宅が出来、その住宅に移住して来て50余年になります。若い時代の事から今現在に至るこの町での生活状況、歴史、文化、自然等の経験してきたことを岸上さんにお話しました。
興味を引かれる様々な企画のお話の中、岸上さんが一押しする商品「竹灯籠体験」について詳しくお聞きました。「竹灯籠は竹に穴を開け、中から火をともすシンプルな造りなので、小さな子どもでも簡単に作れます。材料の竹は吉川地区で採れたものを使用。吉川八幡神社の初詣、春大祭、秋の湯立神事、秋祭り等の催事でワークショップを行うほか、完成品を境内に飾ってもらうことも計画中です」とお話してくださいました。
私はさらに「竹灯籠」は、キャンプや蛍狩りの時に道端を照らしたり、パーティー等の時にテーブルの上に置いてインテリアにしたりと、多様性のある商品ではないかと思いました。
また、小さなガラスの中で苔を育てる「苔リウム」も自然を身近に感じられ、興味深い商品だと思います。
私から、4月にときわ台1丁目公園で「トヨノつながるWEマーケット」の開催予定があるとご紹介させて頂きましたところ、出店を前向きに検討するとの事です。
豊能町の活性化のため、ぜひ、町民を始め多くの賛同者を集め頑張って盛り上げて頂きたいと思います。
プロフィール
写真左:岸上勝彦(きしがみ・かつひこ)
文・小嶋正良
写真提供:岸上勝彦
取材協力・かめたに ときわ台店