今春からスタート予定の「リトリートとよの.」。気持ちがしんどくなったときや体の不調があるとき、本来の自分を取り戻すサポートするプロジェクト。対面で悩みをヒアリングし、不調を整えていけるよう一人ひとりに合わせた「パーソナルハーブブレンド」を届けます。今回はセラピストの唐僖紗来子さん、山﨑まりこさんにお話しを伺いました。
ハーブやアロマの力で不調を整える
――「リトリート」とはどういう意味ですか?お名前に込められた想いも教えてください。
唐僖さん(以下、敬称略):リトリートとは、日常から離れ、自分自身と向き合う時間を持ち、リフレッシュしたり疲れを癒す方法のことです。その方に合ったハーブティーブレンドとハンドトリートメントをさせていただくことで、新たな気づきを得たり、混乱した思考がリセットされたり、その方が望む状態をサポートする場として活用いただければ嬉しいです。
――「パーソナルハーブブレンド」とは具体的にどのようなことをするのでしょうか?
唐僖:ハーブには各種効果効能があるので、個人の不調に合わせブレンドし、ハーブティーを提供していきます。例えば花粉症にはネトルというハーブを用いるのが一般的ですが、花粉症の要因にストレスやホルモンバランスなどが関係している場合は、他のハーブもブレンドしていくことになります。症状を緩和させたいとなるとペパーミントなどを、夜眠りが浅いとなれば鎮静系のハーブを使うことになります。一概に花粉症なのでネトルを用いるということではなく、その人に必要なものをブレンドしていきますので、何種類ブレンドさせていただくかもその時の状態によって変化するんです。
――なるほど。同じ症状でもその人の要因や緩和したい要望によってブレンドが変わってくるんですね!
山﨑さん(以下、敬称略):ハーブブレンドはその場で提供する他、お持ち帰りも可能です。
お持ち帰りの方のみになりますが、ホホバオイルを使ったハンドトリートメントをさせていただきます。ほっこりとリフレッシュして、笑顔で帰っていただけるような時間をお届けしたいと思っています。
――どうしてハーブブレンドを提供したいと考えるようになったのでしょうか?
唐僖:私自身が以前、体調が悪く不眠が続いていた時、友人にハーブを勧められ体調が改善したことがきっかけです。そこから勉強し、今度は自分がハーブセラピーを行うようになりました。同じように不眠で悩まれていた方が熟睡感を得られるようになったり、体調が整ったりしてていくのを目にしたことがとても嬉しかったです。
本来の力を引き出すコーチングを生かして
――今回お二人でプロジェクトをされていますが、どうして一緒にすることになったのでしょうか。お二人の出会いについて教えてください。
唐僖:実はコーチングの講座で出会ったんです。コーチングは本来人が持っている力を発揮できるようサポートするコミュニケーション技術のことなのですが、わたしは受講して10年になりました。
山﨑:わたしは学び始めて5年目なんです。唐僖さんの方が先に受講されていて先輩だったんですよ。
――お二人ともコーチングの勉強をされていたんですね。受講したきっかけはなんだったのでしょうか?
唐僖:子育てでしんどくなった時に、自分自身を見つめたいと思ったのが始まりです。
山﨑:わたしは看護師の仕事をしているのですが、管理職になったのを機に一歩成長したいと思い受講しました。コーチングは本来の自分の力を引き出すためにサポートしていくのですが、日常生活や子育てにも役立っているなと思っています。
――コーチングを学んだお二人にお話を聞いてもらいながら、不調を整えてもらえるとは、とても心強いですね!
自然豊かな場所だからこそ自分が整う
――お二人とも豊能町在住ではないとお聞きしました。なぜ豊能町でプロジェクトをしようと思ったのですか?
唐僖:茨木市から豊能町まで通勤しているのですが、いつしか通うたびに地に足がつくような感覚を覚えていました。通勤中の緑豊かな景色が心癒される時間になっていました。
そんな中で、「トヨノノ応援会」の募集を知り、豊能町に貢献したいなと思い応募しました。
山﨑:わたしも豊中市に住んでいるので、実は豊能町にゆかりはないんです。豊能町が持つ自然豊かな里山の景色、行政と住民が共に挑戦し続ける姿に新しさを感じました。今後、豊能町のような場所を求めてくる人が増えるのではないかと思っています。
本来の自分を取り戻し、自分らしく生きる人を増やしたい
――プロジェクトを通して実現したい夢はなんですか?
山﨑:まずは皆さんに自分の整った状態を知って欲しいと思います。少しずつ不調が溜まっていくので、慢性化してしまい、本来の心身ともに健康でベストな状態を知らない人が多いんです。不調があると、本来の自分を発揮できていないんですよね。わたしたちはそのお手伝いをしたいと思っています。自分を閉じたり、我慢したりすることなく個性を生かしながらチャレンジできる力を引き出すことができたらと思っています。
唐僖:将来的には豊能町で採れた野菜を使い、「食養生」として食から心身を整えるサポートもできたらと思っています。
――プロジェクトを通して叶えたい豊能町の未来を教えてください。
唐僖:普段、忙しい生活に追われている人も豊能町に来ることで本来の自分を取り戻して帰れる、ここに来たら楽しく過ごせると思っていただきたいですね。そうすることで定期的に通う人や移住者も増えていくと思っています。
山﨑:リラックスし、自然体でいられる人が増え、豊能町から笑顔が広がってほしいですね。大人が世間体や常識を気にせずに、誰かと比べることもなくありのままの自分でいることで子ども達も自信を持って生きることができるのではと思っています。子どもがいきいきしていると地域も元気になるんですよね。そんな循環を生み出せたらと思っています。
今春からスタート予定の「リトリートとよの.」。豊能町のいろんな場所で開催できたらと計画中とのことです。自然豊かな豊能町で、お二人のサポートによってリフレッシュする人が増え、町が元気になっていく様子が目に浮かびました。
唐僖紗来子(からき・さきこ)
茨木市在住。10年間コーチングについて学んだ他、アロマセラピスト、メディカルハーブセラピスト、ストーンセラピスト、ヒーリングセラピストなど様々な資格を持つ。
山﨑まりこ(やまさき・まりこ)
豊中市在住。看護師でありながら、コーチ・コーチング講師、ヒーリングセラピストの資格も持つ。4歳の息子の母。
取材日・2021/01/29
文・相澤由依
写真提供・唐僖紗来子