先日の長く続いた大雨で、溪谷は水かさが増し、溪谷らしく水の流れの音が心地よく聞こえています。暖かくなり、一気に春が来た感じで、今まで隠れていた動植物が出てきました。これから彼らは忙しくなることでしょう。溪谷はきれいな、美しい姿で、魅力ある場面を見せてくれることでしょう。
あちこちの法面から、伏流水が流れ込んでいます。
普段は、水の流れ込みはないが、今回は大雨の為オーバーフローし、川になっている。河原も、水により洗い流され、きれいになっている。
山肌に咲いているエドヒガンが満開です。空の水色と桜のピンク色が見事な立体感です。
キブシ(キブシ科):枝は良く伸び垂れ下がります。この時期、黄色い花が穂状にみごとに垂れ下がります。
シュンラン(ラン科):春に咲くランなのでシュラン。鹿の獣害に合わないように、法面の2~3mぐらいの所に咲いている。2~3年前からよく見かけるようになりました。
イヌガヤ(イチイ科):雄花。常緑針葉樹小高木、カヤに似ているが、葉が柔らかく、触ってもいたくない。
ウグイスカグラ(スカズラ科):花の先端が星形に裂ける。No,10番の法面にあります。
カヤラン(ラン科):湿度の高い場所の木の枝、岩などにぶら下がって着生する。世代交代しながら明るい場所に移動する繁殖戦略を取っていると考えられている。もうすぐ黄色い花が咲きます。
オオキツネノカミソリ(ヒガンバナ科):2月下旬、葉が伸び始めた時に、鹿に食べられ、急きょ、侵入防止のネットをはりました。その後、順調に葉が伸びて来ています。5月中旬頃に葉は一端枯れます。それからしばらくすると花芽が出てきます。今年も昨年以上に花が咲き、以前の様に群生してくれることを望みます。
ミツマタ(ジンチョウゲ科):枝が3本に伸びることからミツマタといいます。また、ガクが筒型で先端が4つに裂ける。むかし、この地区でこのミツマタを育て、和紙の原料として販売していました。その名残りで今でも残っています。ミツマタの生息地は(大小合わせて)初谷渓谷で2ケ所、光ケ谷で3ケ所あります。今年はミツマタを鑑賞する目立って来訪者が多くありました。
アカタテハ♂:昔から、豊能町、能勢町、猪名川町は蝶の宝庫で、日本の蝶の種類は約120~130種類で、その内約70種類ぐらいが生息していたと言われていますが、残念ながらだんだん減少傾向に有ります。6月には国蝶の「オオムラサキ」が羽化します。
ソウシチョウ:この鳥は、外来種で誰かが飼っていて、逃げたか、逃がしたかわかりませんが、野生化になったと思われます。この様なことは、他の外来動植物でも同じで絶対やめるべきです。生態系が侵され、今後守ることは出来なくなります。