2025年1月30日(木)トヨノノレポーター冬の取材遠足として豊能町・余野地区へ。
今回の取材先は、公開編集カイギを通じて、豊能町立郷土資料館とJOZU+閑日さんに決定。余野地区までの移動はデマンドタクシーを使って行ってきました!
公共交通「デマンドタクシー」に乗ってみた
今回、移動手段として使ったのは豊能町公共交通デマンドタクシー。ときわ台駅前にある「京都タクシー ときわ台営業所」さんが運営されています。デマンドタクシーは町営バスと同じく、決まったダイヤと停留所があるので、事前に下調べと予約が必須です。
今回、取材スケジュールに合わせて往復分を予約します。
- 9時50分「吉川支所前」バス停(西地区) → 「余野」バス停(東地区)
- 13時20分「余野」バス停(東地区)→ 「吉川支所前」バス停(西地区)
実は「予約がなかなか取れない」とレポーターの口コミで聞いていたのですが、最初に電話したとき、ときわ台営業所ではなく、亀岡の本社へ転送されてしまいました。配車受付はときわ台営業所の管轄になるとのことで、改めて電話をかけ直してときわ台営業所で予約をとることができました!
遠足当日。普段バスに乗らないレポーターたちは、バス停がどこにあるのか不安に思いながら集合。消防署の前にある「支所前」と書かれたバス停で待っていたのですが、そういえばこちらは進行方向と逆。すぐに気づいて道路を渡った反対側道路から乗車しました。東地区へ向かう方向の沿道にはバス停の看板がないので注意です。

町に集まった貴重な資料の数々「豊能町立郷土資料館」
町役場で昔使用していたものや、住民の方から寄贈された貴重な資料がずらりと並ぶ豊能町立郷土資料館。
郷土資料館は町内の小学3年生が校外学習先として毎年訪れているそうです。当時を知る世代にとっては懐かしく、当時を知らない世代にとっては新鮮に感じます。
館内を案内してくださったのは館長の小川さん。こちらが質問すれば丁寧にひとつひとつ解説をしてくださいました。


気になるものは触ってもいいというのが嬉しいポイント。レポーターも実際に「縄ない機」を体験させていただきました!

次は昔の印刷機。小川さんは元教員だったそうで、所蔵品の一部は小川さんが昔実際に使っていたものを寄贈したのだとか。
蝋が塗られている用紙に、蝋を削るように文字を書きます。それを版画のように黒いインクで刷っていく作業はとても大変だったと実体験を語っていただきました。


レポーターが1番盛り上がったのは、昔の教科書。
多世代が集うレポーター達は、それぞれの時代で使われた教科書を懐かしみながら眺め、昔話に花が咲いていました。

次の予定があったため、郷土資料館には1時間ほどの滞在でしたが、全然時間が足りないと感じたほど見応えたっぷりです。
この日は雪がちらつくほどの寒さ。館内は空調がないので、冬場は防寒をしっかりして来訪するのをおすすめします。
レポーターよりひとこと
暖房のない館内はとても寒く底冷えがしましたが所蔵品をていねいに解説してくださり滞在時間があっという間でした。実際にまだ動く道具を体験させてもらえたり昔の教科書のページをめくったり楽しかったです。今回の参加者の年齢に幅があり「これは知ってる」「見たことも聞いたこともない」と世代の違いを感じる場面もあり二世代、三世代で一緒に見学するのも楽しいだろうなと思いました。展示品は町民から寄贈されたものが多く、「探している物もあるので古い物を処分する前に所蔵・展示してもらえるか問い合わせてください」と仰っていました。
レポーターよりひとこと
今はお金さえ払えばなんでも手に入る時代……
でも、その先駆けとなる昔の方の努力と知識が生かされて今があるのだと実感させられました。
何十年前に作られた物が、壊れずに残っているのも凄い事です。
一緒に行ったトヨノレポーターのみなさんの目がキラキラとしていてこれは、懐かしいー!!と声を出したり……。私に道具の使い方や説明をしてくださった事もとても嬉しかったです。
レポーターよりひとこと
若い方にもきて欲しいけど、年配の方にも郷愁に浸れるところです。一言声かけをすれば実際に物を触らせてもらう事もできて私も綿から糸を紡ぐ方法を触らせてもらいました。今は簡単にビニールロープを買いますが、藁からロープをひねることができる人も少なくなったり、上手下手もあるそうです。ぜひ、はば広く、今昔を知りに郷土館に行ってくださいね。ちびっ子もいろんな物を触って知ることができます。

2月初旬にリニューアルオープン!JOZU+「閑日」のランチを体験
ランチは2025年2月5日にリニューアルオープンされたJOZU+「閑日」さんへ。
今までコンテナエリアにて営業していた「two tone yogurt」と「Pizza whaT」がJOZU+2階のcafe閑日と統合し、天候や季節に左右されることなく1年中アイスやピザを楽しめる〈レストランカフェ閑日〉へと生まれ変わりました!

この日は特別にリニューアルオープン前にお邪魔し、ランチをいただきました!
発酵カフェ&ダイニングとしてリニューアルした「閑日」。日本の食文化で昔から親しまれてきた漬物や味噌などの「発酵」食品を洋食に取り入れたランチやデザートを提供されています。ダイニングメニューは、コンテナエリアで販売されていたピザ2種のほか、冬野菜をたっぷり使ったスペアリブやグラタンのスキレットメニュー2種。地元のお野菜や自家製の発酵調味料など素材を活かしたラインナップで、どれを選ぼうかとワクワクしてしまいます!
今回はせっかくなので、レポーターそれぞれで違うメニューをオーダー。筆者は自家製燻製ベーコンと季節の野菜のピザを頼みました。たっぷりの前菜に、思わず歓声が上がるレポーターたち。ピザ窯で焼かれた熱々ピザは、季節の野菜の甘みと燻製ベーコンの香ばしさがマッチしていて美味しくいただきました!
レポーターよりひとこと
私はスペアリブの煮込みをいただきました。前菜は見た目も楽しくJOZU+さんのテーマである発酵食品と地元野菜がふんだんに使われボリュームも満点、滑らかなマッシュポテトを自家製の白菜漬けで巻き豆乳マヨネーズソースをかけた一品など食感を含めとても楽しく美味しかったです。スペアリブの煮込みも口に運ぶとほどけるほど柔らかく、お野菜と少し甘めのソースに大満足でした。
レポーターよりひとこと
前菜がとても綺麗で食べるのが勿体無い!すべて【体に良いもの】が伝わってきます。
熱々のグラタンも美味しく、味噌が後味にふわっと口の中で香り、さらに食欲を増して最後までぺろりと完食できました!ごちそうさまでした!
絶対またいきます!今度はピザにしようかな。
レポーターよりひとこと
ランチメニューの品書き説明もしていただき、主婦にはいろんなものがワンプレートで食べられる喜び。メンバーとワイワイガヤガヤおしゃべりしながら楽しめました!これからは2階でもガッツリランチできますよー!


ランチのあとは、JOZU+代表の徳田雅代さんにお話しを伺いました。
2019年に東大阪から豊能町へ移転されたオリジナル家具・金物の上手工作所さん。豊能町にはまわりに飲食店も少なく、移転当初の従業員のお昼ごはんはコンビニがほとんど。コンビニで買ってきたごはんはゴミが多く出てしまうことから環境への負荷、そして従業員の体調管理に欠かせない栄養面についても気になったといいます。
そこで当時12名のためだけの社員食堂をスタート。社員食堂も家具づくりの木を置く場所も手狭になってきたところ、この土地と巡り合います。じっくりと時間をかけ地域の方の同意を経て、無事着工が決まりました。

その当時、ちょうど同じ豊能町にあるレストラン「Le tonton」さんの工事に携わっていた上手工作所さん。「Le tonton」店主の中田さんから、「社員だけでなくお客さんも食事を楽しめたほうがいい」という助言もあり、社員食堂だけでなくレストランとして、「JOZU+」が誕生することとなりました。
オープンするにあたり、「この広大な土地をどう活用しようか」という課題もあったそうです。そんな時、創業時の原点に立ち返って思い出したのは「モノを循環させること」。
その視点で、料理には地元野菜を使い、地産地消することで食べ物の循環を生みだす方向に決定。さらに「余ったものは社食へ循環させることで廃棄はほぼゼロなんです」という一言に徳田さんのこだわりを感じました。当時12名だった従業員は、どんどん増え現在では70名。美味しく温かな食事でみんなを支えています。


JOZU+がオープンして2年。2階をカフェタイム以外でも多くの人が利用できるように、という思いのもと、新たなスタートを切りました。
コンテナエリアで販売されていた「いなり穂孤」はイベント出展を中心に、今後もポップアップ営業を続けるとのこと。コンテナエリアは暖かい季節になったら、愛犬と一緒に過ごせる場所として展開予定だそうですよ。
1階「孚-ふぅ-」 は予約制ですが、2階の「閑日」は予約不要とのこと。ぜひふらっと立ち寄ってみてください。
レポーターよりひとこと
利用客のほとんどが町外からのお客様だそうで、町民の方にももっとご利用いただきたいが、周知の難しさを感じているとお聞きしました。西地区に暮らす私たちは「JOZU+さんは人気でなかなか予約が取れない」というイメージを持っていたので少し驚きました。「広報とよのに広告をあげ、当日でもお気軽にお電話くださいのコメントをいれてみてはどうか」「西地区のイベントでも積極的に宣伝活動をされてはどうか」など意見交換をさせていただきました。帰りのデマンドタクシーの予約時間が迫り、名残惜しい気持ちでお店を出ました。
レポーターよりひとこと
「食材を残さない、包装も少なく」 というお話が響きました!
レポーターよりひとこと
ワンちゃんと一緒に食べれるスペースもあるとのこと。
ペット同伴できるお店を常に探してるので、これは朗報👂

デマンドタクシーで帰路へ
バスに乗り慣れていない私たち、余裕を持って行動したはずが、帰り道でも乗り場を間違えるというミス……。西地区方面への「余野」のバス停は、豊能町役場本庁前のバス停だと思い込んでしまったのですが、往路で下車した場所と同じ、中央公民館前バス停からの発着でした。
うっかりな私たちにも、優しく対応していただいた運転手さん。道中も和気あいあいとお話しさせていただきました。ありがとうございました!
レポーターよりひとこと
今回初めて利用しました。車はタクシー仕様で5人まで乗車可能となっており支所前から余野まで1人400円の運賃でした。運転手の山本さんはとても丁寧な対応で快適な乗り心地でした。運転手を含め人手不足であること、ときわ台駅横の営業所設備が女性スタッフ非対応なこと、予約の電話がつながりにくいことなどの課題も教えていただきました。私たち5人が支払った運賃は合計2000円でしたがタクシーメーターは約4000円。近い将来車を手放した時、余野の役場に所用で行かなければならなくなるとタクシーで往復8000円必要になるという現実に驚き、あらためてデマンドタクシーを含めた公共交通機関の大切さを実感する機会となりました。
レポーターよりひとこと
マイカーでなんでもすませてしまうので、とっても新鮮でした。運転手さんも顔見知り(笑)
東西間のデマンドタクシーも、運転できなくなったり、通院の時には絶対必要ですね。

トヨノノレポーターになって、町内の魅力を発見しよう!
トヨノノレポーターでは、年に数回「取材遠足」へ行っています。レポーターたちで相談して行き先を決めて、一人だとなかなか行けないような場所や、なかなか聞けないバックストーリーなど取材を通じて体験し、豊能町の魅力を発見・発信しています。
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