初谷渓谷では目線位置、および足下を見て歩くと、四季折々樹木と共にたくさんの山野草が見られ楽しませてくれる。野草は人間が自然に手を付けて里山として利用を始めた弥生時代のころから里山になじんで生きて来たらしいです。里山は今は人が手を入れなくなった所が多くなっているが、今でも定期的に行っている所は身近で見られた山野草が残っている。草刈りをしないところでは山野草が他の草に負けてしまうようです。川西の市花のリンドウがその代表でしょう。時代の変化とともに、里山として人が関わっていた時と現在とは種類が変わっている植物があり、また、鹿、いのしし、外来小動物等の増加により、今まで獣害に遭わなかった植物を食べるようになり、難しいですが保護していく必要があると思われる。現在、わが町にある一部の希少植物を保護するように努めています。来場者の方々も、鑑賞だけにして頂き、ご協力よろしくお願いします。
キツネノカミソリ(ヒガンバナ科):花期7~8月、3月ごろ葉が出て来て5月中旬に枯れ、それから地中から花茎が出て来て3~5個の花をつける。
一昨年には大変多く花が見事に咲いていましたが、昨年より鹿が葉を食べるようになり、残念ながら花は半減した。この花だけを楽しみに見に来られる方がおられる。今年は獣害に遭わないようネットを張りました。群生場所はNo,3(緊急連絡ポイント)付近です。
クマガイソウ(ラン科):花期4月下旬~5月初旬、この希少植物(大阪府絶滅危惧種Ⅰ類)を4年前豊能町で発見し、初谷渓谷No,7(憩いの場、恐竜のキバとタマゴ)に移植し育てています。年々増え、今年は公開する予定でしたが、新型コロナウイルスの関係で中止しました。来年にはもっと増やす計画ですので、楽しみにしてださい。開花時期には是非お越しください。
ヤマシャクヤク(ボタン科):花期5月、大阪府絶滅危惧種Ⅰ類、希少植物ですので、鑑賞だけにして、盗掘はしない様にして下さい。
シロミノヤブムラサキ(シソ科):結実期11月、2017年に上杉コースで川西市在住の菅氏が発見され、国内では洲本市(天然記念物に指定している)に続き2例目で貴重な植物です。原生地より初谷に移植し増やそうとしています。移植場所は「初谷渓谷憩いの場」です。
秋に紫色の実をつけるシソ科の「ヤブムラサキ」の新品種で、白い実をつける。シソ科ムラサキシキブ属に分類され、紫の色素がないのが特徴。
オオヒナノウスツボ(ゴマノハグサ科):大阪府準絶滅危惧種、花期8月、希少植物、花の形がミッキーマウスににている。場所は「キツネノカミソリ」が群生する近くにあ。
ハクサンハタザオ(アブラナ科):花期4月、鉱山跡地で多く咲く、Cd(カドニューウム)を多く吸収する。
シャガ(アヤメ科):花期4月、鹿が食べるようになっているので、何れ見られない日が来るかも知れません。
イワタバコ(イワタバコ科):花期7月下旬~8月初旬、No,2の堰堤(ダム)、緊急避難ポイントNo,5付近の登山道(妙見山頂上に向かって右側)の向こう法面に咲く。
ボタンヅル(キンボウゲ科):つる植物、花期8~9月、冬の綿毛が大変きれい。観賞用のテッセンやクレマチスは近種である。No,3付近にある。
カラスウリ(ウリ科):つる性植物、花期8~9月、果実は鮮やかで美味しそうだが、食べることは出来ない。
ツユクサ(ツユクサ科):花期6~9月、露、雨水が花にまとうと美しい。一日でしぼむ花。
オオバノイノモトソウ(イノモトソウ科)シダ植物:登山道に多く生育している。観養植物として利用される。
ニシノホンモジスゲ:カヤツリグサ科、花期4~6月(先端に咲くがよく見ないとわかりにくい)
イワヒメワラビ(コバノイシカグマ科)夏緑性シダ植物、日当たりの良い荒れ地に生える。
マツガゼソウ(ミカン科):花期8~10月、葉を触るとさわやかな香りがする。花は風流があり癒してくれる。上杉コースにも多く咲き、日当たりが良いので初谷渓谷より花は大きい。今年は初谷渓谷にも多く咲くようになっているの楽しみです。
ヨウシュヤマゴボウ(ヤマゴボウ科):花期6~9月、北アメリカ原産、日本全土に帰化。
マムシグサ(サトイモ科):花期4~6月、茎のように見える部分にまだら模様があり、これがマムシの模様に似ていることから名づけられた。
3 comments
初谷渓谷には珍しい山野草が見られるのですね。
保護活動をしている方がおられるのは心が温まる想いです。
見られる場所は、少し前の《44ときわ》さんのレポート・・・<https://toyonono-portal.jp/archives/7226> に載っている地図の、緊急避難ポイント地点を探せば良いのですね☆
ぜひ、カメラ片手に行ってみたいと思います(#^.^#)
緊急通報ポイントの番号です。ぜひ、行って見てください。
[…] 初谷渓谷の山野草 […]