前回の記事で、豊能町にかつて存在していた”亥の子餅”のレシピを手に入れた私。忠実に再現したいところですが、トヨノノポータルに記事として公開するなら皆さんのご家庭で気軽に作って頂きたいと思い、材料は近隣のスーパーや100円ショップで揃えました。また、同様に調理工程も一部簡略化しました。
材料は気軽に買えるものばかり


材料(作りやすい3合分)
A もち米 3合
A 赤飯用あずき缶 一缶
A こしあん 一袋
A 栗の甘露煮 一瓶 Aはすべてはデイリーカナート イズミヤで購入
B フードパック(使い捨て弁当箱)
B お弁当おかずパック
B フェイクグリーンの笹 Bはすべてダイソーで購入(全て100円商品)
ご自宅などにあれば……熊笹(製菓用品店またはネット通販などでも購入できます)
さぁ、亥の子餅をつくろう。
1.3合のもち米を洗い、ざるで30分程度水を切る。あずき缶もざるにあけ、あずきと煮汁に分ける。煮汁は捨てないで!

2.ホームベーカリーにもち米とあずきを入れ、あずき缶の煮汁と水を合わせて300cc入れ、餅モードで運転開始。もち米の種類や、ホームベーカリーの機種によって水加減や加熱前の浸水時間の調整が必要。 (ホームベーカリーがない場合は炊飯器で炊飯したあと、濡らした綿棒などで練ることで餅をつくることなども可能です。検索してみてくださいね。)

3.餅が仕上がったら、内釜を取り出し10分ほど冷ましてから、片栗粉など打ち粉した台に餅を取り出し、3等分する。伝統的な亥の子餅の場合は箱に1合分の餅を濡らしたスプーンなどで入れる。

4.今回は食べやすい一口サイズもつくるので、1合の餅を6等分にし丸める。

5.餅の上にこしあんを敷き詰め半分に切った栗を6つ並べる。

6.一口サイズの餅はラップを使ってこしあんで包み、半分に切った栗を同様に乗せる。おかずカップを使うと箱に詰めやすくなる。

7.フタをしてからフェイクグリーンの笹で飾って完成!

8.本物の笹が手に入れば、栗の上に2枚の笹を乗せて完成。

郷土資料館の亥の子餅の展示とくらべてみよう。


郷土資料館の展示のように、薄紅色の餅の上にこしあんを重ね、栗、笹を順番にのせました。あずきを混ぜた餅は猪肉、栗は骨、笹は猪の牙に見立てられています。立派な木箱は用意出来ませんでしたが、いかがでしょうか。
頂いたレシピでは猪肉に見立てる為に、もち米とあずきを合わせて餅にするのですが、少量のあずきを手に入れることは難しいので今回は赤飯用あずき缶を使用しました。乾燥あずきを一袋買ってきて、一部を餅に使い、残りを炊いてあんこにするのもいいですね。ストーブに鍋を乗せてコトコト炊いたりしても楽しそう。
さぁ、つき立て、出来立てを召し上がれ。

この日は火曜日。光風台にある大学堂株式会社さん(社員さんは皆さんトヨノノレポーターです。)の野菜市の日だったので緑茶も持参しおすそ分けに。前回の亥の子餅の記事を読んでくださっていた社員さんたち。テンション高めに歓迎してくださいました。
フタを開けると笹のなんともいい香り。あっさりした甘さのあんことお餅、栗の相性がとってもよくて、皆さんあっという間にペロリ。御所に献上するためにつくられていた頃の亥の子餅は、当時の一般庶民は食べられなかったのかもしれません。栗は今だって高級品ですからね。そう思うと余計に、とても貴重なものを食べている気がしてきました。
豊能町に引っ越してきて四年目の私が昔々の豊能町に思いを馳せること自体なんだか不思議な感覚ですが、出来るものなら令和の時代にここで暮らす子ども達にも伝えていきたいなぁ。いつの日か、豊能町の銘菓として秋の風物詩になるといいなぁ。そんなことを思ったりしたのでした。
とっても美味しい亥の子餅。皆さんもつくってみませんか?
7 コメント
材料こそ現代では気軽に手に入るものの、作るためのひと手間はそれなりに昔と変わらず、食べるときのうれしさはそれこそ昔と変わらずかもしれないですね。ご馳走さまでした!
昔と変わらずの嬉しさを、これからにも伝えていきたいです。 こちらこそアポなし訪問にも関わらず、ありがとうございました!
とっても楽しい記事でした!こちらもレシピシリーズですね。
今回再現された亥の子餅は、郷土資料館の展示と比べても、とても雅な雰囲気ですね。猪肉を餅米と小豆で赤くするっていうのも、古代の人の知恵を感じます。
オフィシャルな再現は、平成9年で途絶えているということですが、こんな風に手間はかかっても、近隣のスーパーや手に入りやすいものでアレンジされたレシピで、家庭でも気軽にチャレンジされるところが増えたらいいですね✨🙂
雅な雰囲気!嬉しい感想をお寄せいただいて光栄です^^
来年の亥の月には町内のご家庭でもつくって頂けたらいいなぁ♪トヨノノレポーターでイベントにしたいと思います。
はじめまして。豊能町に移住を考えています。私も大阪市しに住んでいます。小学校、幼稚園のこと教えて頂きたいです。
ゆうこさん
コメントありがとうございます。
大阪市から移住を考えてらっしゃるのですね!
ご質問にお答えしますね。
息子が現在小一なのですが、小学校は一クラスの学年も多い反面、生徒ひとりひとりに寄り添ってくださっているなと日々感じています。
小中一貫校設置の話があり、大人達も真剣に議論しています。
娘が町内の幼稚園に通っています。早朝保育はありませんが、夕方17時までの延長保育や長期休暇時の預かり保育も行なっていますよ。
週4日は給食、週1日はお弁当です( ˶˙ᵕ˙˶ )
読み書きなどのお勉強系の幼稚園ではありませんが、身体を使ってしっかり遊ぶ経験がたくさんできる幼稚園だと思います。
個性豊かな娘ですが、とっても柔軟に対応してくださり、毎日楽しく通えています。
隣町の私立の幼稚園に通われているお子さんもいらっしゃります。
大阪市内と比べると、子ども も少なく、マクドナルドもスタバもない不便な場所かもしれませんが、自然と暮らすことの出来る環境は何物にも代えられません。私自身にとってもこの自然は癒しになっています。もう都会には住まなくてもいいかなとさえ思っています。
美味しいパン屋さんやカフェ、納豆食べ放題や、家具屋さんや、農業体験などありますので、是非豊能町に遊びにいらしてみてください。
いつの日か、ご近所さんになれる日がくることを願っています。
[…] 【令和にも伝えたい】亥の子餅をつくった話。 […]